YAPC::Hiroshima 2024に参加しました

yapcjapan.org

大大大大大遅刻ですがYAPC::Hiroshima 2024の参加記です。

そもそもYAPCとは

YAPCとは「Yet Another Perl Conference」の略で、Perlを軸としたITに関わる全ての人のためのカンファレンスです。

参加記を出し渋っている間に、なんと次回の開催も決定したようです。これは皆さんも行くしかない。

blog.yapcjapan.org

YAPC前日

前日は昼前に広島入りしてお好み焼きを食べたり観光をしたりしました。一日乗車券の有効範囲に宮島線が含まれていたので雑に宮島まで行ってみたのですが、短い時間ながら結構満足できたので良かったです。

お好み焼 HAZEYA
ちょうど干潮だった嚴島神社の大鳥居

その後はYAPCの前夜祭に参加しました。Hono v4の紹介が熱が入っていて面白く、ちょっと触ってみようかなと興味を惹かせてくれるような発表でした。

ちょうど趣味で作りたいなと思っているWebアプリの構想があるので、それで使ってみてもいいかもしれない。

speakerdeck.com

YAPC当日

入門EOL対応 ~SREが鉄板の流れ全部見せます編~

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ちょうどYAPCのあたりでチーム内でEOL対応について話題になる事象があったので、知見を得ておきたいなという気持ちで聴講しました。自分は実際にアップデートする部分のタスクしか目にしてこなかったので、事前の準備やリスク評価による優先順位の決定などの話題についていても触れられていたのが良かったです。またEOL対応に対するモチベを高めるためのジョブクラフティングについての話題もためになる内容でした。

What You Like May Not Be for Someone オープンソースとアクセシビリティ

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普段のWeb開発において障害を持つ方を意識した開発って自分はできていた覚えがなくて、この発表を聞いて知識が疎かになっていたなと感じさせられました。実際の現場においてはアクセシビリティの確保に対してコストを割けないことも多くあるかと思いますが、そういった考え方を意識はしておかないとなと思いました。

VISAカードの裏側と “手が掛かる” 決済システムの育て方

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決済システムの仕組みってちゃんと調べたことないな、と思って聴講したのですが非常にためになりました。スライドもわかりやすくまとまっており、これからも見返したい良い資料だなーと。決済システムって結構ガチガチなのかなと思ったら、バリデーション部分の曖昧性がすごくて意外でした。

awkでつくってわかる、Webアプリケーション

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事前に講演内容を眺めた時に、これは絶対聴講したいなと思った発表。タイトルでオチている感じがありますが、内容はユーモアがありつつも至って真面目で、筋道立ててawkでHTTPサーバーを実装する方法について解説されていました。

rakulangで実装する! RubyVM

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普段からお世話になっている id:anatofuz さんによる発表。バイトコードを直接Rakuで処理するのではなく、RubyVM::InstructionSequenceのdisasmの出力結果をパースする形で処理するなどの工夫が面白かったです。大学時代にインタプリタ書いたりesolangで遊んでいた時のことを思い出しました。

新任エンジニアリングマネージャーのための「ぼうけんのしょ」

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EMについてのお話。自分はまだぺーぺーもいいところなのでマネジメントされる側ですが、マネジメントをするEMの方々がどのような役割を求められているのか、どのような意識の変化があるのかについて知ることができました。「メンバー同士のインタラクションの相似を、チーム同士でも行う」という表現が特に腑に落ちました。

非同期な開発体制を支えるドキュメント文化

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組織的な背景は異なるものの、自社でもドキュメント文化は非常に大切にされているので、この発表を通して改めてドキュメント文化の利点はどういうものなのか見つめ直すきっかけになりました。ドキュメント文化の運用方法について、こうして他社の事例を見れて新鮮でもありました。

PerlでつくるフルスクラッチWebAuthn/パスキー認証

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普段の開発だと認証周りの実装って既に完成されていて疎かにしがちだよなあ、と思い聴講。WebAuthn/Passkeyですが、処理のフロー自体は結構単純なんだなという印象。ただ実際に仕様を満たした検証部分をフルスクラッチで実装するのはかなり骨が折れそう。でもこの発表のように、ちょっと手を抜いて実装してみるだけでも仕組みの理解には有用そうですね。

コードゴルフ

発表以外のコンテンツとして、当日会場では面白法人カヤック様がPerlコードゴルフを開催していました。

学生時代にサークルでコードゴルフの催しが何回かあって楽しかったので、せっかくだしと思って取り組んだのですが、ちょっと熱中しすぎて期間中は寝不足気味でした......。その甲斐あってか(?)なんと1位を取ることができたので、これは嬉しかったです。

面白法人カヤック様による解説記事も公開されているので、詳しい内容などについてはぜひそちらをお読みください。

techblog.kayac.com

YAPC翌日

YAPC翌日はアフターイベントの1つである「YAYAPC::Hiroshima ~オフラインだからできる話〜」に参加しました。

こちらについては内容を詳しく話せないので軽く触れる程度になりますが、偉大な先人の皆様が経験した様々な生々しい話を聞けて楽しいイベントでした。

感想

学生時代にもYAPCの存在は知っていましたが、参加したのは今回が初めてでした。

YAPCの存在を初めて知った頃は「自分Perlとか書いたことないしなあ」という感じで敬遠していたのですが、実際に参加してみるとPerlのことあんまわかんないって人でも楽しめるようなカンファレンスで驚きました。「Perlのカンファレンスなんでしょ?」と思って尻込みしていたのはもったいなかった......。

学生参加への支援も手厚いので、学生の皆さんはぜひ参加してみましょう。開催地付近が地元の人とかは特に。